皆さん、こんにちは。
令和初のミスター土方です。
このコラムも3回目となりました。連載させていただけていること、本当に嬉しいです。ありがとうございます。
季節も進み、空も高くなってきました。二十四節気では小雪ですが、まだまだ紅葉は楽しめそうですね。
写真は、雲一つない空に届きそうな、「紫雲山」の山号を持つ浄土宗大本山・金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)の山門。
幕末の昔、会津藩主で京都守護職・松平容保公が本陣を構え、壬生浪士組に「新選組」の名を与えた場所です。
塔頭の西雲院内に「会津藩殉難者墓地」があります。
松平容保公の石像は、墓地に眠る会津の人たちを見守るだけでなく、京の町を見守っておられます。
親しみを込めて「くろ谷さん」と呼ばれる金戒光明寺では、12月6日まで、紅葉と一緒に新選組を感じる事のできる「秋の特別拝観」が行われています。
(編集部注:「秋の特別拝観」は12月6日で終了、以降は9時~16時で通常拝観に戻っています)
京都観光Naviさんにて、3つの密を避けながらゆっくりと京都で歴史や文化を楽しむひと時を過ごすために事前予約できる特別プランを紹介されています。
(編集部注:秋の特別拝観終了に伴い、京都観光Naviの特別プランも掲載終了)
「秋の特別公開 金戒光明寺~紅葉の庭園と市内一望の山門特別公開~」では
- 御影堂(みえいどう)、大方丈(おおほうじょう)、庭園
- 御影堂、大方丈、庭園/山門
2つのプランが選べます。所要時間はそれぞれ45~70分くらい。私は山門に登れるプランの方に参加しました。
今回の特別拝観では、コロナ対策とエコの観点から靴を入れるビニール袋の配布はなく、自分で用意して持っていきます。
「御影堂」内の順路に沿って、法然上人の御真影、遣唐使・吉備真備ゆかりの千手観音や、名仏師・運慶の作と伝わる文殊菩薩像に手を合わせます。
道なりに進んでいくと、御影堂と渡り廊下でつながっている「大方丈」へ。
ここには新選組幹部が頻繁に通ったといわれる「謁見の間」が再現されています。
「謁見の間」前の廊下には、松平容保公や会津藩の方々と新選組隊士も一服したかもしれない「茶所の釜」が置かれていました。
一緒に「謁見の間」から見えるお庭を眺めつつ、故郷のお話に花を咲かせていたのかもしれませんね。
続いて、大方丈裏の「紫雲の庭」へ。
ここからは、しばし紅葉と庭園の眺めをお楽しみください。
お天気のいい日には「鎧池」に映る紅葉も楽しめますよ。
お庭の紅葉を堪能した後、いよいよ「山門」へ。応仁の乱で焼失しましたが、江戸時代に幕府の命令によって再建されました。
急な階段を上っていきます。
今回は特別に、階段を撮影する許可を頂きましたが、残念ながら楼上は撮影禁止です。心の目に景色を焼き付けましょう。
楼上からは、京都市内を一望できるだけでなく、お天気のいい日には大阪方向に「あべのハルカス」まで見えます。
松平容保公も新選組の面々も、この楼上から眺めて、京の治安を守らねばと心を一つにされていたのではないでしょうか。
ゆっくりと特別拝観を見て回っていたら小腹がすいてきました。
実は、金戒光明寺の御影堂前に、ゆっくりできるお茶処があります。
戀西楼 快庵(れんさいろう かいあん)さんです。
こちらでは、体に優しいおばんざいランチや、一服に最適な和のスイーツをいただくことが出来ます。
お天気が良かったので、私は外の席でみたらしだんごをいただくことにしました。
小ぶりのもちもちのお団子が1串に5つ。
関東では4つの所が多いのではないでしょうか?諸説ありますが、串に刺さったお団子を人間の体に模していて、1番上のお団子が少し大きいのは頭を、残りの4つは四肢を表している、とも言われています。
そんなみたらし団子が香ばしく炙られて食欲をそそり、焼き目に絡む甘じょっぱいタレに心躍ります。
ぱくりと一口頬張ると、お団子とタレが口の中で混ざり合い、ほっとする優しい甘さ。
口の中を火傷しないくらいの温かさで渡してくださる、お心遣いが嬉しいです。
特別拝観でテンションが上がり、肩に入っていた力がすっと抜けていきます。
慌てなくていい。せかせかしないでゆっくりしていきなさい。と、御影堂から声が聞こえてきそうです。
紅葉を眺めて、さて次はどこに行こうかな?なんて思いながら一服。
お茶処は、お隣りで和雑貨や御朱印帳、お土産など購入できるので、何か忘れ物があっても安心です。
お知らせがもうひとつ。ただいま、金戒光明寺さんでは諸堂の修復費用のご寄付を募っていらっしゃいます。
1000円以上の寄付で、記念の書を進呈。新選組ファン御朱印ファンには見逃せない情報かと思いますので、ご紹介しますね。
いただけるのはこちら
目まぐるしく移りゆく毎日の中で、ひととき肩の力を抜くことのできた今回の神社仏閣巡り。
次の旅先でも良いご縁に出会えるでしょうか。
それでは皆様。また、お会いしましょうね。
今回このコラムを書くにあたり御助力いただきました
京都市観光協会様
金戒光明寺様
戀西楼 快庵(れんさいろう かいあん)様
本当にありがとうございました。
<旅人・原稿(写真)/22代目ミスター土方>
東京・日野市で毎年5月行われる、新選組ファン大注目の『ひの新選組まつり』。2019年行われた第22回の隊士コンテストで令和初の土方歳三役『ミスター土方』に選ばれたのは、凛々しくも心やさしき1人の乙女。新選組ゆかりの地を巡る活動のなかで、ご縁を結んだ神社仏閣、おすすめのお店、お世話になった方々のことを語るコラムを連載中。
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