年齢を重ねて長く着られるのが魅力の、“大人の浴衣”。
「正統派」を感じさせる古典柄もコーディネート次第で印象が変わる。ぜひお気に入りの一枚を見つけてほしい。
大人の女性に人気の着物専門店4ブランドに今年発表の新作浴衣から、しっとり正統派の決定版はどれか聞いてみた。
【石蕗】灰青・濃紺/着物屋くるり
すらりとした大胆な縦縞に、石蕗(つわぶき)の曲線がエレガントな印象。適度なハリのある高級素材「綿麻」を使用し、粋に寄り過ぎず、着こなしやすいデザイン。年齢を問わず、長く着られそう。
<右>浴衣:【石蕗】灰青(綿70%・麻15%)3万240円、帯:博多織半幅帯【変わり献上 ならび藤】(正絹)3万5640円、帯締め:【長尺三分紐 角朝昼夜組】白花色(正絹)7776円、帯留め:色のしずく/サークル 牡丹(ガラス)6804円
<左>浴衣:【石蕗】濃紺(綿70%・麻15%)3万240円、帯:麻のファブリック帯【hecco】(麻)1万4688円
そしてゆめ 花かんざし/和風館ICHI
一面に散りばめられた花が印象的なデザイン。丈が長く丸みを帯びた袖で、女性らしい柔らかな印象に。色合いがシンプルなので、帯や小物のコーディネートで遊んでみるのも素敵
浴衣:そしてゆめ 花かんざし(綿100%)2万7000円、帯:そしてゆめ 変わり花菱献上(ポリエステル100%)8424円、帯締め:和風館 三分紐(正絹)4212円、帯留め: (ガラス・真鍮)4104円
花衣hanagoromo 空/KIMONO MODERN
古い型紙から起こした古典的なモチーフを“今を感じる”カラーで表現。夏はちょっとだけ冒険がしたい。そんな気持ちにぴったりな雰囲気の浴衣。
浴衣:花衣hanagoromo 空(綿100%)2万6784円から、帯締め: 正絹三分帯締め-CANDY DROPS 象牙(正絹)4212円、帯留め:プランタ(ピューター)3240円
芍薬/KIMONO MODERN
眩しいくらいの真っ白な生地に、藍の濃淡で咲き誇る芍薬(しゃくやく)を伝統工芸の浜松注染で描いた本格派。生地は横絽を使用。古典的でありながらモダンなテイストも漂う一着。
浴衣:芍薬(綿100%)3万2184円、帯締め:正絹三分帯締め-CANDY DROPS 象牙(正絹)4212円、帯留め:シロツメクサとモンシロチョウ(錫合金)3132円
Ryo 乱菊 紺青/きものやまと
落ち着いた紺の地色に、大輪の「乱菊」柄を捺染(なっせん)であしらった大胆なデザインは、繊細なタッチと立体感のある仕上がり。機能的で、触れるとひんやりする涼感素材を使用。
浴衣:2019SS 涼感ゆかた Ryo 乱菊 紺青(ポリエステル100%・仕立て付き)3万2292円、帯:半巾帯 ラッセルレース白(麻100%)1万3932円 ※小物は参考商品
つばき 朱/きものやまと
日本古来の染色技法である注染で、白地に「つばき」の花をシンプルにあしらい、部分的に色を入れているのがポイント。美しいグラデーションに職人の技を感じる上品な仕上がり。
浴衣:2019SS ゆかた Jtrad注染 つばき 朱(綿100%・仕立て付き)3万2292円、帯: 半巾帯 ラッセルレース ブルーグリーン(麻100%)1万3932円
草々 萩/きものやまと
オーガニックコットン糸を使用した、夏に心地良い一枚。秋の七草のひとつでもある「萩」は、季節の先取り感や涼しさを表現できる人気のモチーフ。捺染によるシックな配色も特徴。
浴衣:2019SSゆかた 草々 萩(綿100%・仕立て付き)2万6892円、帯:半巾帯 両面麻和紙(麻92%、和紙8%)1万3932円 ※小物は参考商品
草々 朝顔/きものやまと
ツルが他の植物や棒に巻きついて成長することから、愛情や結束などの意味を持つ朝顔。そんな夏を代表する花を捺染によるシックな色合いで表現。オーガニックコットン糸仕立て。
浴衣:2019SSゆかた 草々 萩(綿100%・仕立て付き)2万6892円、帯:半巾帯 両面麻和紙(麻92%、和紙8%)1万3932円 ※小物は参考商品
どれもこれも、小物使いがさりげなく粋で、大人の余裕を感じさせてくれるコーディネートばかり。
正統派の古典柄を古臭い感じにしないで、帯や小物使いで、モダンに着こなすことも可能。
一般的に浴衣を着るのは8月いっぱいと言われているが、この夏の終わりにもう一度だけ、お気に入りの浴衣姿で街へ繰り出してみてはどうだろう。
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取材・文/やまだ ともこ(ハッケン!ジャパン編集部)
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