こんにちは。嶋原の葵どす。新年を迎え、そして立春も迎えました。
旧年中もたんとの方が読んでくださり、そしてクラウドファンディングでは、ほんまに助けていただきました。おおきに、ありがとうございました。

この一年、何もかもが自粛、自粛でほんまに心まで苦しい状況どすね。
嶋原では150年前の大政奉還の時にすべてが変わり、お公家さんや大名といった、太夫にとってのお客様が一気にいはらへんようになってしまいました。そこからは衰退のみ。時代とともに花街に対する見方も変わり、嶋原も「知らない」「遊郭と違うの?」と言われるように。

このままでは、ほんまに嶋原はなくなってしまう!と思った母の司太夫が始めたのは、「新聞作り」。学級新聞のようなもんどすけど、季節のお知らせやったり、嶋原の知ってもらいたいことやったりを綴って、写真と共に載せる。

最初の頃はお客様だけではなく、同級生のお友達などにも手渡していました。少しずつクチコミで広まり、たんとの方が購読してくれはるようにもなりました。そして新聞を作るだけではなく、大切な行事を復活させることにも取り組みました。以前にコラムで書かせていただいた年末の「餅つき会」もそうどす。

行事を復活するにはそれなりのリスクも、もちろんありました。
最初は「そんなこと太夫がやるなんて」「赤字やろ」といった批判もありました。でも、誰かが動かないと一生復活させることもできひんまま、ほんまに嶋原自体なくなってしまうかもしれへん。その方が嫌や。そのリスクを背負って母は新聞作りや行事復活、そして自ら営業をしてきました。

 

ネットが発達したころにはホームページも、いち早く立ち上げました。
今でこそ地方はもちろん、京都の芸妓ですらInstagramをする時代どすけど、その当時は「花街についてネットで発信するなんて」という考えの方が多おした。

時代の流れに合わせて考え方、取り組み方も変えていかへんと、取り残されていきます。
文化というものは、元々はなんでも、当時は新しいものが長く残ってきたから「文化」になってるんどす。心髄をしっかりしていたら、時代にそって変化し、残していけるんやと思います。

「良い心が良い文化を生み、良い文化が良い心を育む」。

今は様々なSNSを使って発信させていただいております。

たくさんの方にまずは知ってもらう、そして日本文化の良さに気づいてもらいたい、そう願っております。
そんな想いから、2月より今の時代ならではの方法で皆様と会える機会を!と、月1回定期の有料配信企画を立ち上げました。
90分間、太夫だけの世界を画面越しに真正面から独占してみていただける。そのような配信どす。
第1回のライブ配信が2月14日の午後、配信チケットはストアーズから購入いただけます。配信後ご都合のいいときに見てもらうこともできますし、コメントでの質問も、どしどし受け付けます!

加えて、YouTubeの方でも楽しんでいただけるような動画も投稿していきたいと考えておりますので、どうかこれからも末廣屋の活動を見守っていただければ嬉しおす。

【万里一空】の言葉を胸に、前へ進んでいきます。
嶋原の、太夫の「未来」のために。

今年もよろしゅうおたのもうします。

※編集部注:万里一空の「万里」とは遠い距離、「一空」は文字どおり一つの空。どこまでいってもめざすものは変わらない、努力をつづけていく、という意味になります

 

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京・嶋原 末廣屋(ストアーズ)
https://kyoto-suehiroya.stores.jp/    


【Information】
4月開催、日本とドイツを結ぶ国際交流コンサート(ライブ配信企画)に出演決定!
https://www.pianoshakuhachi.com/pickup
全世界的コロナ禍の中、ドイツ(バイエルン州)と日本(大阪・南港サンセットホール)をリアルタイムでつなぎ、ピアノと尺八(篠笛)という新旧の日本の音楽を配信するコンサートを、国際交流活動団体「独日協会」の主催によって4月24日(土)開催。ここに葵太夫が特別出演、舞のかたちで華を添えるのみならず「京都嶋原の太夫」という伝統文化についてドイツ語で解説するプログラムも準備予定。配信チケットの購入は上記ホームぺージより。

 


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