文化を纏うブランド「renacnatta(レナクナッタ)」は日本の伝統技術の新しい可能性を世界に向けて発信するために、「一生着られるウエディングドレス」と「金彩イヤアクセサリー」を発表し、クラウドファンディングにてミラノデザインウィーク出展資金と運営費を募った。
そして、締め切りまで1か月強を残した時点で(2020年3月31日現在)、目標金額の4.5倍以上もの金額を集めることに成功。
「renacnatta」とは、使わ「れなくなった」イタリアのデッドストックシルクと日本の着ら「れなくなった」着物、使わ「れなくなった」ふたつを融合。新たなものに生まれ変わらせるアップサイクルがブランド名のネ由来。
今回発表された「一生着られるウエディングドレス」「金彩イヤアクセサリー」は、作ら「れなくなった」にしてはいけない京都の伝統工芸の西陣織、そして金彩工芸とのコラボにより生まれた。
ところどころに施された繊細な手刺繍の立体感が美しい。刺繍なしのシンプルなデザインも好みで選べる
西陣織の起源は1200年前の平安時代にまで遡るといわれ、日本が世界に誇る着物文化を支えた伝統工芸。しかし現在、残念ながら着物離れや事業者の高齢化などで将来を危ぶまれる現状があるという。
20以上もの工程を経て出来上がる伝統技法、西陣織
ウエディングドレスといえば、日本では現在レンタルが主流。しかし、本場である欧米では購入するのが一般的だという。
「どうせ一度しか着ないからレンタル」と思いがちなウエディングドレスだが、一生着られるものなら、買って手元に置いておきたいと考える人も多いのではないだろうか。
renacnattaの「一生着られるウエディングドレス」は、上下に分かれたセットアップで、どちらも巻いて着られるフリーサイズ。着物同様、サイズ調整ができるので、体形の変化にも対応可能。
素材はポリエステルなので扱いやすい。トップスとスカートは、それぞれ手持ちのアイテムとも組み合わせられることがポイントだ。
結婚記念日や、子供の入学式や卒業式など人生の特別な日にも、別のアイテムを合わせることでイメージを変えて着ることができる
同時に発表された「金彩イヤアクセサリー」はイタリアのヴィンテージデッドストックシルクに、着物づくりで培われた伝統技法、金彩をほどこして作られている。
職人の手で描き出された花柄が美しいrenacnattaのイヤアクセサリー。ピアスかイヤリングを選べる
金彩とは、本来は友禅染めの着物に施される加工で、染め上がった絹の生地に金や銀の箔、金粉等を接着することで模様を描く技法。高度な職人仕事だ。
この金彩もまた西陣織と同様に、需要の減少や後継者不足が問題という。
機械は一切使わず、職人がひとつひとつ丁寧に描く「筒書き」と呼ばれる技法
日本の誇る民族衣装、着物づくりの伝統工芸を担う職人たちの手で丁寧に作られた一生モノ。それを身に着けることは、結婚の誓いをより意味の感じられる確かなものにしてくれるに違いない。
それからの人生の記念日にも、繰り返し身に着ける度に幸せな思い出は積み重なり、人生を豊かに彩ってくれることだろう。
renacnatta
http://renacnatta.com/about/
クラウドファンディング(終了)
実施期間:2020年3月7日(土)~5月1日(金) https://www.makuake.com/project/renacnatta2/